つだやしきのきつね 津田屋敷の狐

つだやしきのきつね(津田屋敷の狐)

津田利信の屋敷をさまざまな妖怪たちやうそ神仏のへんげ術をもって襲来した狐たち。

利信の祖母である尼公などは、このきつねたちに対してごはんをあげるなどをしていましたが、屋敷の下僕たちが狐狩りをして以後、変化術を用いてさまざまな妖怪を巻き起こしたり、神仏をかたってにせ霊験を起こしたりして、最後には利信によってしりぞけられました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『丹後変化物語』・『丹後国変化物語』に登場する狐たち。特定の1匹ではなく子狐たちなども含めた複数の狐です。

前歴としては「うききぜんこう」というかたちで各地を巡ってたり、津田屋敷から退去した狐のうちには後に「きつねのうらかた」などをして異なる土地で屋敷にもぐりこんで失敗して死んだ後日談があるなど、「変化物語」の写本によっては増減があります。

変化物語(『丹後変化物語』・『丹後国変化物語』)に登場する妖怪たちは『大佐用』(vol.169〜)と連動して2019年5月から8月にかけて連日特集しました。

和漢百魅缶│2019.08.31
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