陸前置賜郡につたわるもので、親から「決して食べてはいけませんよ」と言われてた、つぼに入った「何かのみそづけ肉」をこっそり食べてしまったおたつという娘が変じてしまったという大蛇。
おたつは肉をひとつ食べたところ、次々食べたくなってしまって、つぼいっぱいにあった肉を食べきってしまいます。すると水が急にのみたくなってしまい、池に水をのみに行ったところ、水を飲むと同時に体が蛇になってしまったといいます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
岩州の「てんころりん」、飛州の「こさぶろう」などが近いもの。てんころりんの話などから類推すると、このおたつのはなしに出て来る味噌漬けの肉は、蛇の肉だと考えられる。
和漢百魅缶│2016.09.06
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