越後にある国上山のお寺の塔を蹴りやぶってた、男の子ぐらいのすがたの「かみなり」で、ひとびとが何度再建しても塔を破壊してたといいます。
これをきいた神融[しんゆう](泰澄のこと)が法華経を念じ唱えると、雷はしばられて動けなくなったすがたで空から落ちて来て退治され、もう塔を壊さないこと、きれいな湧き水を出すこと、国上山の近くに落ちないことを誓い、釈放されるに至ったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『日本法華験記』(巻下)や『今昔物語集』(巻12)の文では「十五、六歳」ぐらいの年恰好の童・男童だったと形容されてます。「くがみやまのじしゅのかみ」とは深き契りのある仲。
和漢百魅缶│2024.02.02
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