けい 繼

けい(繼)

水から自然に生まれるもの。こまかくて小さいといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『列子』天瑞篇、『荘子』至楽篇などに見えるもの。水に生じる微小な存在だと考えられてますがなにものなのかはハッキリしません。

柿村重松『列子疏証』(列子 林註)曰
「水上塵垢初生苔而未成也」
太田玄九『張注列子国字解』曰
「何ともしれぬ水あかのやうなもの」
久保天随『列子新釈』曰
「水上の塵埃に苔の生ぜむとするもの」
岩垂蒼松『荘子新解』曰
「塵埃水上に浮びて細く長くひけるをいふ」

「けい」の字は、『列子』や『荘子』のの本文では糸偏のないかたちです。司馬本などで「繼」と書かれます。

別の解釈では、こまかく小さいものではなく、「けい」は植物の一種類であるとも解釈されてます。

和漢百魅缶│2023.12.14
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