びょうしゃ 猫叉

びょうしゃ(猫叉)

人間が至るべき覚[さとり]をたとえたもので、心をまどわす「ねんそ」たちを捕らえ退けようとするものの、それは困難であると語られます。

「念は老鼠の如く、覚は猫児の如し」などと、仏門でのたとえのなかに出て来るもの。本来の字は猫児(みょうに。こねこのこと。「かくみょう」)で、なかなか捕らえられないということなのですが、『撰集抄』の松平文庫のものなどでこの表記が用いられてます。

和漢百魅缶│2022.06.05
Design. Koorintei Hyousen 2022