よなきがい 夜啼螺

よなきがい(夜啼螺)

海で採れる「ながにし」のこと。

夜泣きがひどい子供がいたら、これを採って来てまくらもとに置いて「よなきを治さなけりゃ、つぶして捨てよう、よなきを治せば、海へとかえそう」などの意味のおまじないと唱えたりすると、夜泣きが止まると言われてました。治ったらまたもといた場所に返してあげたと見えます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
きせるがいを指して言う九州などでの「よなきがい」と考え方そのものはつながってると思われます。

『本朝食鑑』の長螺[ながにし]の項目では、おまじないについて「汝不治児之夜啼則破殻抜肉棄于野 若治之則放于江海」と漢文で記載されてます。

和漢百魅缶│2020.06.17
Design. Koorintei Hyousen 2020