天にすんでたという牛[うし]。 むかし、この世に雨が降らない日照りがつづき人間たちが困惑し雨乞いを多発。竜王が雨を降らせますが、天帝が雨の量はどのくらいがよいかという調査をさせるため地上の土の具合を牛仙に見させにゆかせました。その頃、牛仙はいまの牛とは異なった足をしてたのですが天から地上へ行く途中で足を骨折。
報告が遅れたことと、牛仙が足を折ったという噂から「地上は硬すぎるのでは」と、必要以上に降った雨のせいで地上は水びたし。結果、天帝は役目を全うできなかった牛仙に対し「死罪じゃ!!!」ときびしいご沙汰。太白星のとりなしで死罪はまぬがれましたが蹄[ひづめ]をわられ、地上へくだり、人間のために農耕にはげむ、という役目に従事することになったのだソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
牛を農耕に使うようになったことについての昔話。「ぎゅうだいおう」などとは似たつくりのもの。
和漢百魅缶│2018.07.03
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