薬のつつみの中身がいつの間にか殺した相手のゆび先に変わってるというもので、このゆびは動き出して、相手に向かって飛んでったりします。
☆ 莱莉垣桜文 附註
花笠文京・尾上梅幸『尾上松緑百物語』曰
「典薬の御見舞ひ薬調合して煎じ方までつどつどに教へ帰りしにつきづきの腰元此薬包みをひらき見ればなかは薬種にあらで生々しき指の先 爪のついたるままうごうごと動きてあり 女どもこれはと驚き放り出す 此指自然と躍り上がり高木が寝間の屏風のうちへ」
合巻『尾上松緑百物語』に登場する趣向。「ゆびのしらへび」などは少し近いもの。
和漢百魅缶│2017.02.20
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