大歳の晩にたずねて来たきたない旅の僧侶に対して宿を断った大金持ちの長者夫婦。僧侶が宿をかりた先の貧しい家の夫婦がお礼にもらった粉で若返ったことを見て僧侶をあつくもてなしますが、もらった粉の効力で猿[さる]になってしまい、屋敷も失ってしまいました。
☆ 莱莉垣桜文 附註
喜界や沖縄のほうなどにつたわっている昔話に出て来るもので、その後、屋敷にやって来るのを追い払うためにしかけられた焼け石に坐ってやけどをしたために猿のおしりは赤いのだ、という説明につながります。
てぬぐいでかわってしまったりする「さるちょうじゃ」もあります。
和漢百魅缶│2015.09.07
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