うしろすがたのびじょ 後姿の美女

うしろすがたのびじょ(後姿の美女)

日州の木城につたわるもので、山にあった鍾乳洞のなかにいたふしぎな女。村人がお膳を借りに行くと貸してくれましたが、受け渡しをしたり話をしたりするときいつも後ろ向きでしゃべるのが特徴だったといいます。

また、柿[かき]や蜜柑[みかん]といった果物をくれ、と頼むと欲しい数だけくれたりもしましたが、必要以上の数を考えて言ったりするとひとつもくれなかったといいます。

ある時、男が顔をじっくり間近にみてみようとだきついて引き寄せたところ、穴の奥底に逃げてしまい、それからはお膳を貸したり果物をくれたりしてくれなくなったトカ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
日州東海の「ことづか」のやまんばは似たもの。

和漢百魅缶│2013.09.16
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