明治14、5年ごろ、東京の築地あたりの原っぱに出たという男女ふたりづれのおばけ。髪はふりみだしてバラバラ、口は耳まで裂けていて、真っ赤な長い舌を出して人をびっくりさせたと言います。たぬきやきつねが化けたものだ、と言われていました。
☆ 莱莉垣桜文 附註 耳まで裂けてる口でひとをびっくりさせるのは「くちさけおんな」や「おにおんな」と同様のおどかしかた。
和漢百魅缶│2008.09.04 Re Design. Koorintei Hyousen 2008