おうじのきつね 王子の狐

おうじのきつね(王子の狐)

落語の「王子のきつね」に出て来る武州の王子稲荷ちかくに棲んでいるおきつねさん。
人間の姿にどろんと化けて、石をぶつけてきた人間に仕返しをしようとしたものの変身するところを当の相手に目撃されていて、化かされているふりをしていた人間にまんまとやり込められてしまいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
当缶に収録されている画は、人にさとされた人間が、きつねの巣穴にやって来て、先日のお詫び…に、と置いていったお重づめの「ぼたもち」を、こぎつね達が食べようとしたのを「食べるんじゃぁない! 大方うまの糞だろうから」――と、たしなめちゃうの場、よりの取材でございます。
みくにのきつね」など、きつねをだますはなしはいくつもほかにあります。「かめいどのきつね」などは元禄ころにあるこれの古い型。

和漢百魅缶│2007.06.11
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