むかし、仙台の伊達家に仕えてた砂三十郎という武士に、大事な宝物を拾ってくれたお礼として、すごいちからを授けてくれたというふしぎなひと。
地上に落として紛失してしまってた宝物というのは、きらきらひかる美しい玉で、たまたま庭の松の木の下に落ちてるのをみつけた三十郎は、箱に入れて大事にしまって保管していました。
夢に出て来た異人に宝物を正直に返してあげる約束をしたところ、翌朝には箱は空になっており、巨大な岩石も軽々と動かせるほどのとんでもない腕力が体にそなわってたソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
宮負定雄『奇談雑史』巻2にあるはなしで、砂三十郎は宝暦ごろの人物だと記されてます。
すごいちからを授かる展開は「うぶめ」や「おぼめ」、「おぶめ」などと同様なものですが、導入がぜんぜん異なるところが特徴あるはなしです。「なつのゆきぎれ」など陸奥で語られてた昔話でも、力持ちになる人物の名前が「三十郎」だというのは、要素の重なって来るところ。
和漢百魅缶│2026.07.07
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