正月16日は、朝めしの粥[かゆ]を食べる前に炉辺に入ってはいけないとされており、入ってしまうと春に苗代[なわしろ]が蛙[かえる]たちに荒らされるとされてました。
なので、粥をつくる者だけが朝には起きて、それが出来上がってから家族を起こして、朝めしを食べたといいます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
陸中稗貫郡などで言われてたもの。苗代を蛙たちが荒らすことを防ぐためのおまじないは各地に見られるので、このような年中行事と重ねた語られ方も、加州に「なわしろのかえる」の例があるように広く各地にあったと考えられます。
「びっきのもち」を供えることで苗代が荒らされるのを防ぐ地域もみられました。
和漢百魅缶│2025.11.04
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