夏や秋に空に出るという虹のようにきらきらしたひかり。これが現われるのは海側からものすごい風雨の吹き荒れて来る天候(颶風)のきざしだと考えられてました。
☆ 莱莉垣桜文 附註
西川如見『両儀集説』曰
「俗是をほでり或はたちものと号す ほでりは颶風なり 尤も風雨の徴占とす」
『世話重宝記』巻1 曰
「颶母といふは詞は舟人のいふことばなり 風の吹んとするとき 海のおもて沖の方々かつかつとひかるを颶母といふ」
「火光」(ほ・てり)の意味だとするのは『和訓栞』などでの語釈。大陸でいうところの「ぐぼ」にあたるものだとして、颶母の字があてられることも。
和漢百魅缶│2025.03.22
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