むろづみのきみ 室積君

むろづみのきみ(室積君)

むかし、防州の室積[むろづみ]の地にいた遊女で、その正体は普賢菩薩がこの世に「生身」のすがたをあらわした存在だったといいます。

性空[しょうくう]上人は、お告げによって室積の地に普賢菩薩の化身がいるということを知って、彼女に会いに言ったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
「室の長者」とも。「かんざきのちょうじゃ」や、 西行法師と「えぐちのきみ」のはなしとは、内容が共通してるもの。『鹿苑院殿厳島詣記』のように、「普賢菩薩」ではなく生身の「文殊菩薩」だとしてる例もあるようです。

和漢百魅缶│2024.05.23
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