しむらばんしち 志村伴七

しむらばんしち(志村伴七)

武州の八王子で用いられてた蛇よけのおまじないやおふだに用いられてた名前。

「志村伴七、志村伴七」と名前を告げておいたり、「蛇も蝮もどーけどけ、おれは持護子の伴七だ、槍も刀も持ってるぞ」と唱えると、草むらや山道で蛇に咬まれないといわれてました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
志村伴七は、蛇除けの秘伝を持ってる人物として知られてて、蛇を自由に呼び寄せることも出来たといいます。『武蔵名勝図会』にも見られ、家伝来の秘法で治療をしてくれたそうです。

きたみのいえもん」や「やまぶきぜんべい」とは同様の存在。「蛇も蝮もどけどけ、○○さまのお通りだ」というかたちに属する唱えごとは各地にあり、それぞれ用いられる人名が異なって来ます。

和漢百魅缶│2022.09.18
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