やべするがのゆうれい 矢部駿河の幽霊

やべするがのゆうれい(矢部駿河の幽霊)

矢部駿河守定謙[やべするがのかみさだのり]の霊で、「つちぐも」が出してる大きな蜘蛛[くも]の巣のやま。

☆ 莱莉垣桜文 附註
国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてるとされる妖怪のひとつ。「浜御殿拝見の記」などをはじめとした天保年間の記録類にある解釈で、源頼光のうえで「つちぐも」がもちあげてる「蜘蛛の巣」がこれだと言われてたそうです。

矢部駿河守定謙は、鳥居甲斐守耀蔵[とりいかいのかみようぞう]の前任の町奉行。水野らとは意見の対立があった結果、罷免改易され歿した。こじつけの理由は富士山のようなかたちにもちあげてるので「駿河」→「駿河守」ダというところ。

和漢百魅缶│2020.08.30
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