燐火[りんか]は、地面のなかに残った「血」に含まれてるものが陰の気や湿気を受けて燃えてる「火」だと考えられてました。
膏膩[あぶら]の多い種類の生物の血であるほど、発生する燐火は大きいとされます。
時間がたって血の持ってる「気」そのものが減衰してゆけば、だんだんと勢いがなくなり、「気」を持たず土に同化して「気」が失せてしまえば「火」を生じさせることも出来なくなります。
☆ 莱莉垣桜文 附註
燐火に対する、陰陽の理屈にもとづく真面目な考え方として大陸から移入されて、近世初期から語られてたもの。
児島正長『秉燭或問珍』曰
「膏膩[あぶらけ]に和して燃る理なり」
「乾ける地なれば燃る事なし」
西村遠理『天学指学』曰
「人血 牛馬豬鹿等の血は膏膩稍重し 其燐火の光 遂に転[うたた]大にして黏膏す」
山岡元隣『百物語評判』巻4 曰
「血も久しくなれば血の気つきて土となる故[ゆえ]おのれとやむ理[ことわり]なり」
「あるべき処にあたりてはあらずといふ事なく なかるまじき所にあたりてはある事なし」
和漢百魅缶│2026.07.01
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