てんぐのりょう 狗賓の漁

てんぐのりょう(狗賓の漁)

遠州の秋葉山から、ときどき飛んで来て沖に行くというまるい光で、秋葉山の神火だとされます。

これが飛んだしばらくあとは、ふしぎと魚介類がほとんど捕れなくなるので、漁師のひとたちは魚を捕るのを数日休んだとされます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『諸国里人談』巻3 曰
「土人 是を狗賓[てんぐ]の漁ありと云り 将[はたし]て其二三日は浦々の漁猟曽てなし」

「狗賓」を「てんぐ」とよませるのは、このはなしの記載のある『諸国里人談』などでの用字。天狗と狗賓は同義語です。

和漢百魅缶│2024.12.22
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