かえりばな 返り花

かえりばな(返り花)

季節ではないのに出て来た狂い咲きの花や、年に複数も出て来た返り咲きの花を言うもの。お花の伝書では、「めでたい祝儀」に用いる、めでたいちからを持つ花だとも考えられてました。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『立花初心抄』曰
「かへり花は祝儀に用」
『男重宝記』曰
「かへり花はめでたし祝儀に生べし」

ただし「かえる」ということばの部分から祝言(結婚)の席にはよくないものではあったようで『攅花雑録』には「返り花猶も祝儀に用れど聟嫁とりにかたく忌なり」という歌、『仙伝抄』などでは祝言には忌む花のなかに「一切かへり花」とあります。

和漢百魅缶│2024.09.30
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