つららおんな 氷柱女

つららおんな(氷柱女)

氷柱[つらら]の化けたもの。

「あのつららのようにすべすべで美しい女を嫁にしたい」と語ってた男のもとに、旅の者のすがたで現われ、そのままお嫁入りしました。しかし、春になると体を保っていられないので、「さとに少し戻ります」と告げてすがたを消してしまいました。手紙も何もないので男は、別の女を嫁に迎えて暮らしてました。

冬になると女は戻って来ましたが「もうお前は嫁ではない」と男に告げられ、泣いて立ち去りました。数日後、男はつららのようなものに胸を突かれて亡くなってたソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『おばけ文庫 たたみ たたき』の「つらら女」に出て来るもの。「つららおんな」の昔話を下敷きにしたもので、千葉という男のもとにやって来たはなしを描いてます。

氷柱女が氷柱になって相手の胸を突いたという展開が語られる解説は、このはなしを転用してるようです。

和漢百魅缶│2024.07.29
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