うなぎのとのご 鰻殿御

うなぎのとのご(鰻殿御)

美しい姉様[あねさ]のもとに夜な夜な通って来る、おさむらいすがたの殿御[とのご]で、正体は沼の大きな鰻[うなぎ]だったというもの。

どこのお方か尋ねても教えてくれないので、糸のついた針を殿御の着物にこっそり刺しておいて、翌朝あとをたどって行ったところ、沼に到って針に刺されたせいで死んでしまった大きな鰻を見つける――というのが主な展開。

☆ 莱莉垣桜文 附註
磐州伊具郡などで語られる昔話に出て来るもの。沼のぬしのような鰻だとも称されます。「針」(鉄気)が死因になるのは、蛇たちの弱点要素がつながってる様子。

和漢百魅缶│2024.05.17
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