ちんころりん

ちんころりん

目が一ッ、口が二ッあるこわいおばけ。「ちんころりん」という語尾をつけて声をはりあげるのが特徴です。

むかし、おばあさんが川で洗濯をしてると金ぴかのお櫃[ひつ]にが流れて来て、そのなかにこれが入ってました。びっくりして二階に放置してておいたところ、「こっから降りたい、ちんころりん」と言いつづけてたので降ろしてやったところ、「下駄を履きたい〜」「鍬[くわ]を持ちたい〜」「裏へ行きたい〜」「ここを掘りたい〜」と次々にちんころりんを連発しました。

おじいさんとおばあさんがその通りにしてやると、この化物は鍬で裏庭を掘りはじめ、そこから大判小判などがどんどん出て来て、ふたりは大金持ちになったソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
土州吾川郡などで語られてた昔話に登場してるもの。

和漢百魅缶│2024.01.04
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