どくきゃくほう 独脚蜂

どくきゃくほう(独脚蜂)

嶺南にあるといわれてるもので、黒い蜂[はち]のようで、樹から生えてて動くことは出来ないといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『本草綱目』では樹から気化(自然から直接に生まれること)してこの世に生じる例として出て来ます。焼研して油とまぜたものが腫癰[はれもの]などに効果があると考えられてました。

『本草綱目』独脚蜂 曰
「出嶺南 似小蜂黒色 一足連樹根 不得去 不能動揺 五月采之」

どくきゃくぎ」も同類として挙げられてます。

小原春造は「独脚蜂記」で本草書にある独脚蜂のようなものではないかとして図入りで蜂の図を示しており、樹蜂[きばち]の類が卵を産んでるときの様子が、このような情報になっていたのではないかとも考えられてます。

和漢百魅缶│2023.12.19
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