筑前の那珂郡などに伝わるもので、6月15日の祇園さまの日は田んぼに入って仕事をしてはいけないとされてて、入ると「こんこん鳥になる」と言われてました。
☆ 莱莉垣桜文 附註
祇園さまの日は「祇園ごもり」とも呼ばれてたようです。具体的にはお祭りの日なので(お祭りを観に行くことにしてるので)仕事をしてはいけないというのが核となってる内容ではあります。
昔話のなかには、祇園さまの日にたいへんな田植え仕事をおしつけられて祭りを観に行けなかった女がおり、そのまま夜になっても田んぼから帰ってこないので、屋敷のあるじが探させたところ、田んぼから1羽の大きな鳥が現われて去った――というはなしが、こんこん鳥のはじまりとして語ってるはなしもあり、この女の怨念が鳥になったとしてます。
和漢百魅缶│2023.11.11
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