台湾に伝わるもので、人間のなかにある「たましい」や「霊」のこと。夢というのは、眠ってるときにカニトが体から出て行ってみたものであると語られてたりします。
村によっては、生きてるひとのものはイシアン、死んだひとのものをカニトと呼ぶよといった分け方もあるようです。
☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫は『妖怪魔神精霊の世界』でこれを紹介してますが、それを参考にしてる水木しげる『世界の妖怪100話』では「カント」という名称で印刷されてます。――山田野理夫が参照してると見られる増田福太郎『台湾の宗教』では「霊(カニト・Qanito)」とあるので「カント」は「カニト」だったことが知れます。
和漢百魅缶│2023.07.27
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