江州の御上嶽の陀我大神という神社にいた小さな白い猿[さる]で、近くのお堂に恵勝[えしょう]という修行僧が来たときに「どうか法華経をわしのために読んでくれ」と頼みにやって来たことがあったと語られてます。
この猿はもともと東天竺の国王で、生前に修行僧に対して「1000人もの従者を持ってるのは農業の妨げである」と禁じたことから、善道を妨げた悪報として猿の身に生まれてしまったのだトカ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『日本霊異記』の「依妨修行人得猴身」にあるはなしで、陀我大神はこの猴の名前だともされます。仏法の修行や善道を妨げた者は猿に生まれると語ってる内容。「陀我」は「多賀」のことだもといわれてます。
和漢百魅缶│2023.06.16
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