「そこなわれたもの」たちのことで、いたんでしまった食品や、くだけやぶれた衣服や調度品、あるいは心や身を闇[くら]めた存在たちをさしてます。
そこねけがれたものたちは、地に掘られた穴のなかに捨てられるものだとされ、それが底根国[そこねのくに]汚穢国[わえのくに]である――と示されたりします。
☆ 莱莉垣桜文 附註
よみの国などを示す「底根国」の「そこね」とはこういう意味を持ってるとする俗解で、『惶根草』(巻6)には「陰悪のそこねものを捨る処を底根の国と知るべし」と、たとえられてますが、「底根」の意味を「損ねる」である、とあとづけ規定してる説なダケでもあります。
和漢百魅缶│2023.04.24
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