蓮肉[れんにく]のような大きさのふしぎなもので、食べてもぐもぐしてみると、とてつもなく甘いそうですが、実は神薬だと見させられてたものは「自分の舌」だといいます。
『続礦石集』などにあるはなしで、宝永のころに雲州に「薬師経は邪見のものであり、弥陀仏のほかに仏は無し」という主張を繰り返す僧侶がいたのですが、あるとき夢に「なんじに神薬を与うべし」と告げるふしぎなひとが出て来て、これをもらって食べたといいます。起きてみると僧侶は自分の舌をズタズタに噛んでおり、翌日亡くなったソウナ。
和漢百魅缶│2023.04.21
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