播州加古郡の崎宮神社に伝わるもので、この地にあった池に棲んでたというおおきな大蛇。ひとびとを襲ってまるのみにしつづけてました。
推古天皇のころ、近くを治めてた長田久須比という武将が小さな息子と一緒に3月3日に潮干[しおひ]のあそびをしてたところ、これが出現して子供を食べてしまいました。怒った久須比が剣で大蛇の首を斬り落としましたが、首は火炎を吹きながら追い駈けながら力尽き、久須比も病を得て数日後に亡くなったといいます。
池には夫婦である「いけのめんじゃ」も棲んでおり、共に悪さをしてたのですが、雄蛇が殺された後はさらに暴れまわるようになってしまったといいます。
和漢百魅缶│2023.04.02
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