川に棲んでるという鰐[わに]たち。川からあがって来ておひるねをしてることもあるようです。生ぐさい毒気を吹いて来たりもします。
いい大木があるので坐って休んでたら、実はそれが大きい鰐で、動き出したのでびっくりした――というはなしがあったりしたようです。
☆ 莱莉垣桜文 附註
讃州三木郡に伝わるもの。高岡村にある鰐河神社のかみさま(とよたまひめ)は、むかし川を鰐にのって溯上して来たと語られており、そのときの鰐たちがいるのだと考えられてたようです。
大木だと思ってたら違ったという氷上村でのはなし。このような展開は、大蛇にもよくあるものです。
和漢百魅缶│2022.11.22
Design. Koorintei Hyousen 2022