ざぜんいし 座禅石

ざぜんいし(座禅石)

阿州の観潮院にいた白円という僧侶がいつも座禅をしてたというひらたい石。白円の歿後も霊がこもってて、他人が坐ったり乗ったりすると、そのひとは腹痛になると語られてました。

のちに、別院の庭に移されることになったのですが、どれだけ人数が寄っても動かす事が出来ず、困ってたところ、本洲和尚が杖を以て打ち、偈[げ]を与えると動くようになり、手水台の石として利用されるようになったといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『灯下録』巻7のはなしにみられるもので、石に対して偈を与えた点に対し「殺生石とは事は異れど凝結の執念感格せしは同日の談なりかし」と感想が書かれてます。

和漢百魅缶│2022.11.12
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