阿州那賀郡に伝わるもの。山に木の実を採りに行ったひとがたびたび、深い霧につつまれて山父に襲われて食べられちゃったと言い、そのあたりを「こずが谷」と呼ぶようになったソウナ。
御林番だった露口徳右衛門というひとが、鉄砲で退治したとも伝えられてます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
「こずが谷」は、行ったひとが一人も帰って来ない――という意味合いでつけられたように語られますが、また他に「葛ヶ谷」とも書かれます。
『相生町誌』によると露口家の文書には「山ちちと申す獣すまい致し」ともあるようです。
和漢百魅缶│2022.11.07
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