山の中にいる妖怪で、やまびこ(こだま)を起こすといいます。
一本足の子供のすがたをしており、山や谷で大きな音や声がすると、急いで走って行っておなじ音を返して発します。 「やまびこ」が骨を折ってしまったりして走れなくなると、治るまでのあいだは山でやまびこがしないソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『東北怪談の旅』などで書かれてる妖怪。会津で長助という猟師がこれに出遭ったはなしとして書かれてますが、日本アルプスを舞台にしたべつの「やまびこ」のはなしもあります。
『おばけ文庫 ぬらり ひょん』での「やまびここぞう」のはなしも舞台が会津であるいっぽう、人名設定や内容が異なるはなしが展開されてるため、実際に会津で「やまびここぞう」「やまびこ」の伝承情報を採録してたとしても、作品として書かれたもののどこまでが採集内容を素材にしてるかはハッキリしません。
和漢百魅缶│2022.07.31
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