むかし、ある門前町で柄杓[ひしゃく]を売ってた商人が、そこの神社に一度っきりもお賽銭をおさめずにいつづけた結果、ある日お店の柄杓たちがみんな飛びあがって、火の玉のようになってどこか遠くへ飛んでってしまったといい、「わたりびしゃく妖怪」のしわざで起こったのだと語られたソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
山田野理夫『おばけ文庫 たんたん ころりん』の「とびもの」のなかで書かれてるはなしに出て来る妖怪で、「わたりびしゃく」の名称ダケを用いた作例とみられます。
山形のある門前町という舞台設定で描かれてます。
和漢百魅缶│2022.07.19
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