じぞうどうのこおに 地蔵堂の小鬼

じぞうどうのこおに(地蔵堂の小鬼)

江州芹谷の地蔵堂に置かれてたという栢[かや]の木で出来た鬼の像で、夜な夜な動きだして里の娘のもとに現われては、その娘を孕ませてたといいます。

院賢[いんけん]法橋という仏師の造った像で、出来がよいために動き出してたそうで、鎖でうごかないようにして以後は出歩けなくなったといいます。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『源平盛衰記』巻2では、絵画や彫刻がうごきだすことがあるというはなしの一例として、このはなしが引かれてたりします。

和漢百魅缶│2022.02.02
Design. Koorintei Hyousen 2022