豊後の玉来には、むかし荻村の新兵衛というひとがいて、河童たちをつかって一夜のうちに大規模に田んぼをひらかせたと語られてる場所があったといいます。
もうすこしですべて出来上がるゾと思ったら、いちばん鶏が鳴いて河童たちは逃げ出してしまい、ぽつんと一ヶ所、丘のように半坪ばかりの土地が田んぼのなかに残ってて、そこに松が生えてたソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
あまのじゃくたちが何かを造営するときのはなしに近い流れのもので、河童たちが夜明けにびっくりして逃げ出すという展開はそのあたりの吹き替えの結果のようです。
和漢百魅缶│2022.01.04
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