こんじょうきたねぇ(けちな)男がそんな嫁っこが欲しいなぁと考えていたら、やってきたというお嫁。確かにものを食べることもなかったが、隠れて大量のごはんを炊いて食べてました。正体は「おに」で、正月にお嫁の家にいっしょに帰ろうと男を誘い、共に山へゆき、「えぇ酒のさかなつれてきたぞぉ」とお嫁が叫ぶと、大量の鬼が現われ、お嫁自身も鬼のすがたになってたといいます。
男は逃げる途中、しょうぶこ(菖蒲)の葉に助けてもらい、無事に家に帰ることが出来ました。鬼たちは菖蒲に触ると身体が溶けてしまうと語られてます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
陸中岩手郡などで語られる、ごはんを食べないお嫁の昔話の一ッ。
和漢百魅缶│2021.10.05
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