山に千年、川に千年、都合二千年間のあいだ生きた真っ白いきつねのばけたもので、ものすごいにおいのする「白狐の屁玉」というのを持ってるなどとも。
☆ 莱莉垣桜文 附註
明治前期の戯文に出て来るもので、「化け狐」などの文脈で娼妓などのことについてをくすぐったりしたもの。「二千」という数字は「にせもの」などと通わせられたりも。
厄介坊主「社会今様厄払ひ」曰
「天履地冠の倒[さか]して主義より、風俗頽[くづ]れて梅毒蔓延、三国伝来玉藻前より、山に千年川にも千年、都合二千の白狐の屁玉が臭くて多きは国家の不幸か」
和漢百魅缶│2020.08.16
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