津田利信の屋敷に襲来した狐のつかったおばけの一ッ。屋敷の風呂で妖怪めいたことがつづいたので、番をする者を置いたところ、枕[まくら]が違う向きに吹っ飛んでたり、眠ってる場所を動かされたりしたもの。
これが毎夜つづいたので、番人たちは早々に辞表を出してしまったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『丹後変化物語』・『丹後国変化物語』に登場する妖怪の一ッ。 「まくらがえし」の行動が物語中に具体的に出て来るもの。
『丹後国変化物語』曰
「風呂屋に番の者をねさせければ毎夜枕返しをいたしけり たとへば南枕にすれば東枕になし東に枕をすれば西になし 高き所にふせばひききにおろしひきにふせばたかき所にあげ」
和漢百魅缶│2019.06.02
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