ごだいさんのひつじさるのかた 五台山の未申方

ごだいさんのひつじさるのかた
(五台山の未申方)

綏靖天皇のころ、もろこしの五台山のひつじさるの方角が欠けて空を飛び、日本に向かって飛んで来たというもの。そのかけらは途中でふたつに割れて、ひとつは金峯山もうひとつは筑波山になったのぢゃというハナシ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
『古今和歌集序聞書三流抄』など古今和歌集の古註釈書に登場するもので、「もろこしの吉野の山に」とか「もろこしの筑波の山の」とかいう和歌の文句にでてくる「もろこし」の由来を解説する際に語られてた佃承。

みかどの御宇は一定ではないようで、『古今和歌集頓阿序注』では崇神天皇のときと設定されてます。

和漢百魅缶│2019.02.11
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