挽こうと思った箇所に墨をさしておけば、その墨にしたがって木材が適度に腐り、かんたん自在に木材を挽き切ることができるという墨。
神仏にすごい願をたてて特殊なちからを授かった木挽[こびき]がこれを会得していることがあった、と語られてるもの。
☆ 莱莉垣桜文 附註
松山義雄『山国の神と人』によれば、願木挽[がんこびき]たちは願をたてた先の神仏の名は決して明かすことはなく、自分の墨を他人にみられることを嫌った(他の者に見られるとこの効力が失せてしまう)といいます。
和漢百魅缶│2018.12.21
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