隅州姶良郡の中津川にいるとされてたという「かっぱ」で、長雨がつづく年にはこの河童にうつくしい乙女をいけにえとして捧げないと、大洪水がまきおこるとされてた。
和気清麻呂[わけのきよまろ]が流罪されて来たときに、このいけにえを捧げる河童の祭が行われており、それをあやしんだ清麻呂が、いままで悪人と巫女たちが乙女を売り飛ばすためにおこないつづけて来た虚偽の祭であると看破。悪人たちを中津川にしずめた上で、村人たちに堤防を築く技術をさずけたとされます。
☆ 莱莉垣桜文 附註
和気清麻呂が流罪にされてたことから、はなしの主役に採り込まれたはなしのようで、実際に清麻呂の時代に「河童」が取り沙汰されてたということではないと思われます。
和漢百魅缶│2018.12.10
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