村のはずれの道の辻などに夜ごとに出たというもので、目がひとつだけぽかんとある姿で、ひとをおどかしてました。
村の者が誰も出歩けなくなって困るというので、庄屋さんが退治したものには褒美を出すと宣言。おくびょう者だったけれども、妻のおかげでにわかに胆がふとくなった男が、これを退治に出て、見事に縄で背中にしばりつけて帰宅。つかまえてきたぞ、とおろしてみると小判の山だったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
越後古志郡の昔話などにみえるもの。単純に目がひとつの妖怪であるという意味あいのようです。
和漢百魅缶│2017.09.08
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