顔を格子にくっつけて眺めてたりしたら、ふしぎなことに顔がぺったりそこから動かせなくなってしまうというもの。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『新著聞集』では、むかし日野大納言が首の部分だけ運搬中の釈迦像を格子ごしに見つけて「ほほほ、釈迦の首を引くは、いかなる咎[とがめ]じゃ」とたわむれて語ったところ、顔と手が格子からぴったり外れなくなり、これはばちがあたったものじゃ、と大いにわびて像のために堂宇も寄進した、というハナシがござるて。
和漢百魅缶│2017.07.04
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