天竺につたわるもので、この世がまだはじまって間もなくのころ、存在してたというふしぎなたべもの。とても甘くて、すべての栄養がまかなえました。
林藤などを食べ始めてしまったのでひとびとはだんだん神々と差が出来てしまったともいいますが、すべてが体の中で消化されるので、これを食べてたころの人類は大小便などの排泄はおこなう必要もなかったソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『根本説一切有部毘奈耶』曰
「林藤出 色香味具 色如雍菜花 味如新熟蜜」
雍菜花[ようさいか]は迦曇婆[かどんば]のこと。花は白い。
『神皇正統記』曰
「地味又うせて林藤と云物あり衆生又食とす」
和漢百魅缶│2017.04.26
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