だいあくとうのがき 大悪徒の餓鬼

だいあくとうのがき(大悪徒の餓鬼)

生前に悪事しか行ってなかったという悪人が死後に餓鬼道に落ちてしまったというもので、大きな餓鬼[がき]。

むかしむかしある村にはこれが棲みついてて、村に死人が出るとそれを入れた棺桶だけを村に残して、村人は全員でしばらくどこか別の場所ですごし、帰って来るということをしてました。

村人がいない間に、この大餓鬼が死人を食うことで、村にわざわいが起こらないように、ということだったのですが、あるとき、旅の僧侶がたまたま村人がいないときに村にやって来て、この大餓鬼と遭遇、身の上を聴いてやり、供養してやったところ、成仏することが出来て、帰って来た村人たちもよろこんだソウナ。

☆ 莱莉垣桜文 附註
羽後角館につたわる昔話にあるもの。お経などにあるはなしをモトにしたものか。

和漢百魅缶│2017.01.21
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