磐州の亘理につたわるもので、むしろの枚数を数えるものがなしい泣き声がしてくるというもの。
むかし、ある武家のお嫁さんが、むしろを並べて敷いて搗麦[つきむぎ]をほしておけ、と姑[しゅうとめ]に命じられたのですが、いじわるな姑がこっそりとそのうちの一枚を隠してしまい、そのことで責められ身を投げて死んでしまったことからこれが出るのだ、といわれてたソウナ。
☆ 莱莉垣桜文 附註
「おきく」さんなどが10枚の皿を9枚まで数えるのと構造は似ているものです。
和漢百魅缶│2016.10.15
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