かくれくにのつかいびと 隠国の使人

かくれくにのつかいびと(隠国の使人)

町にときどきあらわれる蔦葛[つたかづら]で緡[さし]を結んだ銭をもってる人は、かくれ国からやって来たふしぎな人がものを買ってるのだ、などと言われてたというもの。

「隠国」は「隠里」などの薩州での呼び方。

☆ 莱莉垣桜文 附註
八田知紀『霧島山幽境真語』曰
「俗にかつら銭をもて市に物買にくるものはかくれ国よりの使人なりと云ふ事あり 我方言仙境をかくれ国といひ 蔓草もてつなげる銭をかつら銭といふ」

和漢百魅缶│2016.10.05
Design. Koorintei Hyousen 2016